もう使い捨てカイロには戻れない!~ハクキンカイロを買ってみた~

「冬に使うカイロ」と言えば普通「使い捨てカイロ」を思い浮かべますよね。値段も安いですしどこにでも売っていてとても便利です。

そんな「使い捨てカイロ」が誕生するよりも50年以上も前から存在し、今も販売されており、「使い捨てカイロ」よりも約13倍も熱量があるカイロが存在していることをご存知でしたか?

その名は「ハクキンカイロ」です。

極度の寒がりな妻用にこの冬に始めて購入し使用してみましたので、レビューもかねてご紹介します。

ハクキンカイロとは

「ハクキンカイロ」とはハクキンカイロ株式会社(当時は「矢満登商会」)が1923年(大正12年)に発売した白金触媒式カイロです。

使い捨てカイロが主流になる以前はこちらのタイプが主流だったため、ご年配の方などは結構ご存知だったりします。
カイロ本体は真鍮でできています。

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「ハクキンカイロ」は注油したベンジンを、プラチナ(白金)触媒で「触媒燃焼」させる事で発熱保温させる原理であるため、クリーンな発熱システムと省エネルギー・再利用ができ、エコの観点から注目されている。
また使い捨てカイロの13倍の熱量を発生するので、雪山登山やウインタースポーツに適している。
wikipedia より
ハクキンカイロは、ベンジンの気化ガスがプラチナと接触して発熱する科学原理によるもので、直接ベンジンに火をつけているわけではありません。マッチやライターを用いるのは、プラチナの接触反応を開始させる温度を与えるためです。
気化したベンジンがプラチナの接触作用により「炭酸ガスと水」に分解され、そのとき発生する酸化熱を応用した、環境にとても優しい、安全でクリーンなハイテクカイロです。
ハクキンカイロWebサイトより
上記のように「ハクキンカイロ」は「使い捨てカイロ」と同様に化学反応を利用して熱を発生する仕組みになっています。
※「使い捨てカイロ」は鉄粉の酸化作用の際に発生する熱を利用している。

ですので利用開始時にライターなどで火を使う必要がありますが、実際の使用中は中で火が燃えているというわけではなく、「使い捨てカイロ」と同様に化学反応で熱を発しているだけですので、安心です。

ハクキンカイロのメリット

ハクキンカイロには以下の様なメリット・魅力があります。
  • とても温かい:
    →なんといっても温かさが違います!使い捨てカイロの約13倍もの熱量を発することが出来るのです。しかもそれは単純に表面温度が13倍も熱いのではなく、暖かさが表面だけではなく体の中まで届くようなイメージです。
  • 一度で長時間利用できる:
    →標準タイプで連続24時間利用可能です。一般的な使い捨てカイロの2倍長持ちします。
  • 燃料を入れる量を調整することで利用時間を調整できる:
    →最大で24時間利用可能ですが、最初に補充するベンジンの量を調整することで利用時間を調整することが可能です。そのため、無駄な燃料を減らすことができます。
  • 繰り返し利用できる:
    →作りも丈夫で長期間繰り返して利用できます。また、各部品も個別で購入可能です。
  • 環境にやさしいクリーンエネルギー:
    →厳密に言えば、材料のベンジンが空になればそのボトルがゴミになりますが、本体側については基本的にゴミが出ません。
    また、燃料のベンジンは二酸化炭素と水に分解されるだけですので、有害なガスなども出ません。

ハクキンカイロのデメリット

メリットとは裏腹にデメリットも多少ございます。
  • 使用開始時に手間がかかる(ベンジンを補充し、ライターなどで加熱する必要がある):
    →使用開始時には燃料となるベンジンを補充し、その後ライターやマッチなどで触媒部分を数秒間程度加熱する必要があります。袋から出せば勝手に温かくなる使い捨てカイロと比べれば手間がかかります。
  • 金属で出来ているため表面が固く、靴下の下に入れるような使い方はできない:
    →本体は金属で出来ているため、固く変形しません。そのため使う場所が柔軟ではありません。
  • 燃料のベンジンが手に入りにくい:
    →最近は需要が減ったためか、どこででもカイロ用ベンジンが手に入るわけではありません。少し大きめなホームセンターにおいてある場合もありますが、近くに無ければネットストアなどで購入する必要があります。
  • ベンジンがやや臭うことがある:
    →使用していると、着ている服の中にややベンジンの匂いがこもってしまうことがあるようです。その解決方法はチャックなどでしっかり閉めることが出来る腰にまくベルトなどを利用すれば臭わないようです。

ハクキンカイロと使い捨てカイロのコスト比較

ハクキンカイロで使用するベンジン(500ml)の価格と使い捨てカイロ(12時間用30個入り)が釣り合う価格のグラフを作ってみました。
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※上記の表 の見方:ベンジン500mlの値段が700円だった場合、使い捨てカイロ30個入りの値段が525円で購入できれば、12時間あたりのコストが釣り合うことを意味しています。

私の場合は、最寄りのドラッグストアにて30個入りの使い捨てカイロが約500円で売っています。

しかし、500ml入のベンジン(エビスベンジン)をネットで1本あたり約400円で購入できたので、圧倒的にハクキンカイロの方が割安でした!コスパも良かったってことです!

もちろんハクキンカイロ本体の購入費が初期投資として必要ですが、一度購入すれば長期間利用できますし、何と言っても一般的な使い捨てカイロの13倍もの熱量を発してくれるのです。

ハクキンカイロの使い方

ハクキンカイロには以下が梱包されています。
  • ハクキンカイロ本体
  • ベンジン注入用カップ
  • フリース素材の袋
  • 説明書
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  1. 本体を取り出し、穴の開いている本体の蓋を外します。
  2. 火口部分を取り外します。(※中の触媒部分には触らない。)
  3. 外した火口部分に注入用カップを取り付けます。
  4. カップにベンジンを注入します。
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  5. ベンジンをこぼさないようにカップを90度回転させます。そうするとカップ内のベンジンが本体に流れます。
    ※12時間以上分のベンジンを注入する場合は、上記の4と5の作業を繰り返します。
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  6. カップを取り外し火口部分を取り付けます。
  7. 火口の触媒部分にライターなどで数秒間炙ります。
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  8. 上手く触媒反応が始まれば、すぐに火口部分から温かくなるので、肌などを近づけて確認します。
  9. 温かくなり始めたら、フタを付けて袋に入れれば完了です。
我が家ではダイソーで購入した以下の様な腰に巻くタイプの袋に入れて使っています。
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ハクキンカイロの種類

ハクキンカイロ製

【一番スタンダードなタイプ】
ホームセンター等で販売しているのを見かけることがあります。
【少し小さめのタイプ】

類似品

また、以下の様な類似品などもあるようです。
【Zippo社が出しているタイプ】
モンベルなどのアウトドアショップではこちらの方を販売しているケースを良く見かけます。
【Colemanが出しているタイプ】

カイロ用ベンジン

【ハクキンカイロ純正のベンジン】
【エビスベンジン】私はこのベンジンを購入し使用していますが、今のところ問題なく使えています。

実際に使用している妻の感想

「使い捨てカイロだと直接触れている部分しか温かくないが、ハクキンカイロだと周辺も温かくなる!まるで小さな湯たんぽをお腹に抱えているみたい!」

「体の内部まで温かくなるので、そこを通過する血液にも影響しているのか、なんだか体の他の部分も温かくなる気がする」

「もう手放せない!」

など絶賛しております。

もし使い捨てカイロでは物足りなく感じているのでしたら、ぜひハクキンカイロをお試しするのも良いかもしれませんよ。
ではでは。。

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