家計簿はなんのためにつけるのか?そのメリットとデメリット


「現在の自分の家計の純資産額はいくらなのか?」
「1年間で自分の資産はいくら増えた(減った)のか?」
「昨年一年間で、自分はいくら稼いだのか?そしていくら税金を払ったのか?」
「このペースなら、10年後はどのくらいの資産額になりそうか?」
「老後の資産は足りそうなのか?」..など

皆さんは、自分の家計についてどれぐらい把握できていますか?

私はこれらの事を把握できるようにかれこれ10年以上家計簿を続けています。最初はExcelで数年間継続し、現在はGnucashというフリーツールでつけています。

私がなぜ家計簿をつけ始めたのか、家計簿をつけて感じたメリットやデメリット、家計簿を継続するコツなどを何回かに分けて紹介したいと思います。

家計簿を始めたキッカケ

私が学生の頃、小さな会社を営んでいた父が破産しました。父は経営者であったにもかかわらず、全くお金の管理ができないタイプの人間でした。景気よく稼いでいた時は湯水のように遊びに使い、状況が悪くなるとよろしくない所からもお金を借りるようになり借金地獄に陥っていったのです。

その煽りを受けて、幼少期よりお年玉などを貯めていた貯金は知らぬ間に全て家族の生活費などに使われ、「絶対に返すから」と言われ父に貸したお金は返ってくるわけもなく、さらに当時通い始めたばかりの大学の学費のほぼ全てを、返済しなければならない奨学金と親戚からの借金(共に無利子の条件でしたが)でまかなうことになり、卒業時には数百万円の借金を抱えて社会人をスタートするという状況でした。

そしてその卒業の約1年前には自分で生活費を稼ぎながら完全に家族からは自立した形で一人暮らしを開始していました。

そんな状況だったので、父のようにはなりたくないという気持ちと学費を返済していきながら生活をしっかりと維持するために自分のお金は自分で管理し守らなくちゃならないと考え始め、まずは自分の預貯金の残高の増減と日々の収支を把握するために2002年に家計簿をつけ始めたのがキッカケでした。

家計簿をつける目的

私が家計簿をつけ続けている目的は以下のとおりです。
  • 毎月の収入を理解する。
    :普通のサラリーマンなら会社からの給与が大半をしめ、預貯金の利息などは米粒ほど。会社に依存しきっている状態に私は危機感を感じてしまいました。

  • 毎月の支出を把握し、無駄遣いをなくす。
    :普段何にいくら使っているのかを把握し、自分のコスト体質の問題点を見つける。

  • 自分の純資産(資産-負債)を把握し、将来を見据えて現時点の行動を考える。
    :毎月の収益をプラスにすることで純資産が増えていくのを見ると嬉しくなります。純資産がプラスになった時(預貯金などの合計が学費の借金を超えた時)は少し自由になれたきがしてホッとしました。
    そして、将来のライフプランを考えて今自分にできることをやるためのキッカケにしています。

※ちなみに私はもっと家計管理について詳しくなりたかったので、2012年にファイナンシャル・プランニング技能士(3級ですが。。)を取得しちゃったりしました。

家計簿をつけて感じたメリットやデメリット

どのような方法で家計簿をつけるのかによるところもありますが、私がこれまで家計簿をつけてきて感じたメリットとデメリットを紹介します。

メリット

  • 家計の状態を把握できるようになる
    :上記の家計簿をつける目的をクリアできる。

  • 節約グセがつく
    :日々使ったお金を記録することで支出に対する意識が高まり、無駄遣いが減りました。

  • いざ買いたい物があった時など、家族を説得する材料に使える
    :現状を説明するのに役立ちます。
    「今月の収支は○万円のプラスで今年だけで○○万円のプラスだから○○円のこれ買っても良い?」
    「今年のこれまでの収支は○○万円のプラスだから、今回の旅行は奮発して□□に行こう!」

  • 経営的視点が身につく
    :自分の収入、支出、資産、負債の状況を定常的に把握し、問題点を分析し改善するという行為を繰り返すことは、会社の経営層が普段していることと同じということに気がつきました。

デメリット

  • 漏れなく入力するのは面倒で手間がかかる。←習慣化できていない人にとってはとても大きなハードルです。

  • 節約意識が高くなりすぎるとケチになる。

自立したり自分の家族をもって一家の大黒柱になるということは、自分の家族の家計を一つの会社に例えると、その経営者になるということと同じなんです。将来にわたって健全な経営状態を維持できるか、財政難に陥ってしまうのかは自分たち次第です。

また、大企業があっという間に倒産の危機に陥ってしまったり、少子高齢化がこのまま進み続けると約30年後に私達が受け取れる年金がどうなってしまうのかなど、未来が不確実な世の中になってきています。

稼ごうと思えばいくらでも稼ぐことができるスーパーマンにはそもそも家計簿などは不要かもしれませんが、私のように特殊な能力もない普通の人にとって、普段からいかに収入を増やし、コストを減らして健全な家計にしていくか。そして務めている会社が倒産してしまうなどのリスクや老後のためなど、いかに普段から利益を積み上げていくかを長期的スパンで考えることは非常に大切なことです。

そこで、まずはいつでも状況を把握できるようにするために家計簿をつけることはとても有意義だと感じています。

次回は私の実践している家計簿のつけ方などについて紹介したいと思います。

ではでは。

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